Day 33

隣人の声が気になって眠れない。男の電話する声がデカすぎて静かにしゃべれやと思っていたらなんと修羅場の真っ只中らしかった。男はしきりに他に男が出来たんやろと声を荒げている。奥さん?が誰か他の男の所にいるらしい。確か子どももいるはずだし結婚しているのは間違いないだろう。こんな間近で昼ドラのような展開が起こるとは誰が想像できただろうか。

 

そんなことを書いていると男の声は聞こえなくなっていた。代わりに聞こえてくるのは階段を上り降りする音、ドアを叩く音、インターホンを連打する音だ。奥さんが帰ってきたのだろう。別に知ったこっちゃないがなんかこっちまでバツが悪くなってくるからドタバタするのはやめて欲しい。男はどこかへ行ったのだろうか、はたまた女を締め出しているのだろうか。今はもうその音も聞こえない。

 

思い出すと今日バイト帰りにすれ違った時は仲良さそうにしてたのに一夜でこんなにこじれるんだから世の中何があるかわからない。事実は小説よりも奇なり。ここから何か隣人に大どんでん返しがあるかもしれないがそれは当人たちしか知る由はない。